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トップ > 伊勢神宮「お白石持行事」奉仕感想記

伊勢神宮「お白石持行事」奉仕感想記(2013.09.03)

平成25年10月に伊勢神宮の式年遷宮が斎行されます。これは1300年ほど前、天武天皇がお定めになった制度で、20年毎に内宮、外宮の社殿をはじめ御装束、神宝などを新しく作り替えるもので、今回が62回目となります。内宮・外宮ともに社殿の敷地は隣り合わせに二面あって、20年ごとに交互に建て替えられます。
既に社殿の造営は完成しており、その敷地に宮川の河原で拾い集めた「お白石」を敷き詰めるために「お白石」を積んだ奉曳車(ほうえいしゃ)を大勢の奉仕者が曳き、そしてその「お白石」を奉仕者が新宮の御垣内、真新しい御正宮の敷地に奉献する行事ですが、奉曳のルートによって陸曳(おかびき)と川曳(かわびき)とがあります。

 

「お白石持行事」とは?

この行事は社殿の造営にさきだって奉曳車に積んだ御用材を大勢の奉仕者が曳く「お木曳き」と共に従来は地元の旧神領民のみによっておこなわれておりましたが、参加を熱望する全国からの要望に応えて前々回の第60回式年遷宮の時からこの二つの行事は旧神領民以外の一般の人も事前の手続きをすれば参加できる事になり、前回第61回式年遷宮のお白石持行事には内宮・外宮合わせて延べ20万人以上が参加したということです。中でも旧神領民は伊勢市内の77の主に町内会ごとに結成される奉献団が何年もかけて準備を進め、木遣りの練習を重ね、奉曳車を飾り、揃いの法被(はっぴ)を着て他団体と競い合うという大変な熱の入れ方です。今回のお白石持は7月26日から9月1日まで、内宮・外宮合わせて合計22回に分けて行われました。

伊勢神宮は正しくは「神宮」と申し上げ、「内宮」に天照大神(あまてらすおおみかみ)が、「外宮」に豊受大御神(とようけおおみかみ)が祀られていますが、全国8万の神社の本宗とされており、我が国の総氏神であります。

小職は平成18年に行われた「お木曳き」を奉仕しましたが、今回の「お白石持行事」も事前に申請して8月29・30日に外宮での陸曳に参加してまいりました。

 

結団式

結団式

結団式の様子

29日には結団式があり、その後、二見ヶ浦の興玉(おきたま)神社で「浜参宮(はまさんぐう)」がありました。これは古くからの仕来たりで神宮参拝の前に興玉神社で心身を清めるためにお祓いを受けるものです。

 

 

 

 

 

「お白石奉曳・奉献・外宮御垣内参拝」当日

お白石奉曳・奉献・外宮内御垣内参拝

お白石奉曳の様子

30日は、いよいよ「お白石奉曳・奉献・外宮御垣内参拝」当日です。服装は全員が指定の日の丸のハチマキと背中に「伊勢」と書かれた白法被に白ズボン、靴も白という決まりです。朝7時半から外宮近くの宮町という奉曳出発地で伊勢市長の歓迎挨拶の後、指揮者から奉曳の仕方について説明や注意があり、地元の若い女性が素晴らしい美声で木遣を披露したあと、指揮者の号令で出発。「お白石」を入れた四斗樽20数個を積んだ奉曳車を山車のように二本の綱で1600人が「エンヤ!エンヤ!」と掛け声を繰り返しながら外宮に向かって曳いて行きます。

 

奉曳車

奉曳車

直径が1メートル以上もある木の大車輪は動き出すと「ウヲーン」という音が鳴り、これは「ワン鳴り」と呼ばれていますが、「ワン鳴り」が響く中で長さ260メートルの綱を上下に振りながら指揮者に合わせて1600人が「エンヤ!エンヤ!」の掛け声と共にゆっくり曳いてゆく様はまさに壮観でした。外宮北御門まで600メートルほどを30分余りかけて奉曳した後、一人一人がゲンコツほどの大きさのお白石を一つづつ持って桧の香りも芳しい新宮の御垣内に参入し御正宮のすぐ近くに奉献しました。その後、奉仕者全員が班ごとに外宮御垣内参拝をしました。

 

感想

外宮前駐車場は沢山のテントが建てられて「おもてなし広場」として茶菓の接待があり、大勢の地元のご婦人達が親切にもてなして下さいました。汗をかいた後の冷茶は大変美味しかったです。

式年遷宮は神宮最大・最重要の祭典ですが、地元伊勢の市民はこれを伊勢の誇りとしており、今、町中が御遷宮を間近にして沸き返っています。夏休みということもあってか、両宮の境内は参拝者があふれ、内宮宇治橋近くのおはらい町は今まで見たことがないほど大勢の人が行き交っていました。炎天下での奉曳でしたが無事御役目を果たし満足しています。

 

諏訪神社宮司 小池千頴記

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